教師力向上への道。アラフォー教師の徒然日記

30代後半の小学校教員。学びやこれまでの実践の振り返りを綴っていきます。

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道徳の教科化の流れ

 

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道徳の教科化

 今年度4月から小学校では道徳科の授業が始まりました。娘の道徳教科書を見て「へえ、こんなのかあ」と私自身思っています。実施されてしまったので以前のようにメディアも「道徳」について報じることはありません。ついこないだまで「愛国心は教えられるのか?」「戦前の終身の復活ではないか」という議論があったような思いでもあるのですが。

 

 道徳の専門家から叱られるかもしれませんが、私自身、道徳が教科になろうとなるまいと「授業」することには変わりないなと感じています

 

教育再生実行会議

 道徳教科化の動きは20年くらい前からあったようです。平成25年の教育再生実行会議「いじめの問題等への対応について(第一次提言)」が直接的な議論の始まりだと考えられます。これは滋賀県大津事件の影響が反映されています。(このような事件が起こるといつも学校教育が話題にされるます。色々思うところはあるのですがここでは触れません。)

中央教育審議会

 道徳教育の充実に関する懇談会を経て中央教育審議会の答申が出され、平成27年に学習指導要領との一部改正が行われ「特別な教科 道徳」が本年度より実施になりました。

 

 この中央教育審議会というのは学校関係者以外にはあまり存在が知られていないと思います。学校関係者にとっては実に重要な審議会です。ここで出される「答申」はほぼ教育行政に反映されます。教育行政に反映されるということは学習指導要領等になり学校現場に降りてきます。学習指導要領は法的拘束力を持つので、現場の教員にとっての義務が発生します。

文科省リーフレット

 平成27年3月に文科省が出したリーフレットではこれまでの道徳の時間の課題として次の3点が挙げられています。

  • 「道徳の時間」は、各教科等に比べて軽視されがち
  • 読み物の登場人物の心情理解のみに偏った形式的な指導
  • 発達の段階などを十分に踏まえず、児童生徒に望ましいと思われる分かりきったことを言わせたり書かせたりする授業

 これらの課題についてもつっこみたいことはあるのですが、しかしながら全国の道徳授業を調査してのこと。全国的にこのような傾向があったのでしょう。これらの課題を克服するために文科省が打ち出したのが

「考え、議論する」道徳科への転換により児童生徒の道徳性を育む

です。具体的なポイントとしては検定教科書の導入、内容項目の追加、指導方法のクフ、成長の様子の把握が書かれています。

内容項目

 内容項目というのは耳慣れない言葉かもしれません。このような内容を指導しなさいと学習指導要領には記載があり、小学校低学年で19、中学年で20、高学年で22項目が設定されています。高学年の例としては

  • 自由を大切にし、自律的に判断し、責任のある行動をすること。
  • よりよく生きようとする人間の強さや気高さを理解し、人間として生きる喜びを感じること

等があります。語尾を見るとわかるのですが全て感心や意欲、態度に関わっており「行動」について言及はされていません。道徳性を関心や意欲、態度と文科省が考えているのがよくわかります。(ただ道徳性は構成概念。ということは目に見える行動や現象によってでしか推し量ることはできませんけどね・・・

評価をどうするか

 学校現場では道徳の評価をどうするかが課題になっているようです。

「特別の教科 道徳」の指導方法・評価等について(報告):文部科学省

大枠は文科省から示されています。最も頭を悩ますのは通知表での表記ではないかと経験上思います。外国語活動が入ってきたときもある学校は40字~60字程度の文章で。ある学校では対応する観点に〇をつけるなど学校によって記入の仕方に差がありました。通知表は公簿ではないので各学校で特色があります。教務の先生が頭を悩ませられているところではないでしょうか?

 

 小学校に道徳の時間が設定されたは昭和33年。そして平成30年特別の教科としての道徳が成立。昭和33年の背景には朝鮮戦争が。平成30年の背景には大津事件、国際的には朝鮮半島情勢。教科化の流れをつくった会議や審議会を簡単に振り替えり、教科としての道徳の方向性をまとめてみました。教科書は使用義務が発生し、主たる教材として授業に用いなければなりません。子どもたちに道徳授業を提供するのは現場の教師。国がどのようなことを考えているのか。どのような流れで今年教科となったのか。現場の教師である私自身今一度勉強しなおそうと思います。

 

 最後までお読みくださりありがとうございます。(*^。^*)