教師力向上への道。アラフォー教師の徒然日記

30代後半の小学校教員。学びやこれまでの実践の振り返りを綴っていきます。

にほんブログ村 教育ブログ 小学校教育へ

恥ずかしながら知りませんでした。大人のPISA

 にほんブログ村 教育ブログ 小学校教育へ

 ↑ブログ村ランキングに参加しています。一日一回ぽちっとしていただけるとうれしいです。

 先日の講義でPIAACという言葉を初めてしりました。教育関係の職に就きながら数年前に出されたこの国際調査の存在を全くしりませんでした。( ゚Д゚)

国際成人力調査(PIAAC:ピアック):文部科学省

 詳しくは上記のサイトをご覧になっていただくとよいのですが、簡単に言うと、大人の学力に関する国際調査です。高校1年生の子どもたちを対象に行うPISAはご存知の方が多いかもしれません。OECDが行う、OECD加盟国の高校1年生にあたる子ども達対象の国際学力比較テストです。2003年と2006年の国際的順位の低下からPISAショックともいわれ、マスコミでも大きく報道されました。

 PIAACは、16歳から65歳までを対象に行われ、年齢別の国際平均との比較も行われています。

 2011年から2012年にかけて行われたので2003年時にPISAを受けた年代は25歳、2006年にPISAの対象となった子たちは21歳となっています。では彼・彼女らの国際比較における相対的な位置はどのようになっているのでしょうか?また、日本は大人の学力として相対的にどの位置にいるのでしょうか?みていきたいと思います。

 

読解力 

まず、読解力の順位です。

気になりますね。日本の相対的な位置。さあ・・・

気になる順位は・・・

なんと!!

f:id:dutch2017:20180712192744p:plain

1位です。

 平均値より統計的に有意に高い国になっています。

数的思考力

続いて、数的思考力はどうでしょう。読解力と同等でしょうか?それとも・・・

きになる

その順位は・・・

f:id:dutch2017:20180712192926p:plain

こちらも1位!!

 な、なんと読解力も数的思考力もOECD加盟国でトップ!!。日本の大人の学力はめちゃくちゃ高いのです。

 いや、でも、こんな声が聞こえてきそうです。

  • ゆとり世代や、PISAショック時代の子たちの低さをそれまでの、年齢が高い大人たちの学力が補っているのではないか

と。では、年代別の国際平均との比較を見てみましょう。こちらです。

年代別の国際比較

f:id:dutch2017:20180712193229p:plain

 ゆとり教育自体は、1980年の学習指導要領改訂から、2002年度の学指導要領下で行われた学校教育を指します。いかがでしょう。どうとでも取れる気がしますが・・・そこまで年代別に大きな開きがあるわけではなく、読解力に関しては20代~40代が国際平均よりかなり高い得点をとっているように見えます。特にPISAショックと言われた時の子どもたちは大人になって国際平均と比べかなり高いレベルをもっています。決して、ゆとり教育を受けた世代や、PISAショックを受けた世代を、それ以上の世代の人がリカバリしているわけでも、あの順位はないのだと考えられます。

ITを活用した問題解決能力

f:id:dutch2017:20180712210121p:plain

 ちなみにこれはITを活用した問題解決能力の年代別の比較。40代以下の世代がかなり国際的な優位性を持っています。

 この記事で用いた資料の出典は全て

です。日本の子どもたちは高い能力を持っているが関心意欲が低いと言われます。関心意欲について調べている調査が、大人の調査がないので憶測ですが、関心意欲が低い日本人の子どもたちが、大人になっても高い能力を維持できるのはなぜでしょうか?学力が下がったといわれるゆとり教育を受けた世代が、PISAのテストで順位を下げた年代が大人になって国際平均に比べ高い読解力と数的思考力を維持しているのはなぜでしょうか。関心や意欲がなければ大人になって下がっていくのではないでしょうか?

 PISA調査の数値では関心意欲が引くことになっていますが、その数値だけは図れない何かがあるような気がしてなりません。

まとめ 

 教員をしていながら、PIAACの調査も調査結果も初めて知りました。子どもたちの学力が下がった。問題だ。もっとしなくては。PISAだけの結果を見ればそのような流れになるのもわかります。しかしその後、その子どもたちは大人になって社会の中で読解力や数的思考力を磨いている。そのような事実もPIAACから推測できます。とある情報が発信された場合、それは意図的に取捨選択されたものです。大きくは取り上げられないけれども、実は重要な情報だってあります。今回、講義でこのPIAACを知り、改めて感じます。大きく取り上げられる、全面的に取り上げられているエビデンスだけでなく、その背後に隠れている、隠されているエビデンスにも目を向けられるようにもっともっと「知」を得たくなりました。

 最後までお読みいただきありがとうございました。

 にほんブログ村 教育ブログ 小学校教育へ